昨夜、華々しくデビューしたEOS R5 ですがイギリスの大手カメラディーラーであるCVPがキャノンから公式文書を受け取っていて、その内容がやばいということになっています。
どういう内容かと申し上げますとですね…
「カメラがオーバーヒートを起こすまでにかかる最大の時間」
と書かれたタイトルとその下には各撮影モードによって異なる最大撮影時間が記されていて、注釈がいくつか付いています。
その注釈は
※もしカメラの内部温度が撮影設定や撮影環境により上昇してしまった場合最大撮影時間は短くなる可能性がある
※最大撮影時間に達した場合はカメラは録画を停止し、カメラは強制的にシャットダウンする
※カメラが強制終了した後に電源を入れた場合、最大録画時間はさらに短くなる可能性がある。その理由として、カメラ設定の操作の状況だったりライブビュー表示を続けて表示していた場合などである
※もし内部温度が14°C以下であった場合は最大録画時間は伸びる可能性がある
となっています。
つまりこういう事でしょうか
- 連続録画できる時間は撮影している環境や撮影設定により正式スペックに書かれている時間より短くなることがある
- さらに、一度カメラが強制終了した後に再起動して録画開始した場合、その次に強制終了されるまでの時間は短くなる
PanasonicのS1Hや次に発表予定のSonyのα7sMk3のようにヒートシンクを付けない事にはオーバーヒートの問題は解決しないのではないでしょうか。
8K RAW イントラフレーム記録の場合は最大録画時間が20分となっていますがこの時間というのはカメラが23°C以下の環境で測定したものであり、もし環境的にさらに蒸し暑い地域に行った場合、最大録画時間は10分も短縮されてしまうとのことです。
上記の8K RAWモードで一度強制終了した場合、次回再起動するまで10分かかるらしく、再起動した後に連続録画できる時間はたったの3分に縮小してしまう。 つまり、プロの仕事では使えないという判断をする人もたくさん出てくるということでしょう。(カメラの機嫌に合わせて撮影スケジュールが組まれる現場ならいざ知らず)
上の表ではオーバーヒートして強制終了した後、次に電源を入れるまでに必要な時間をまとめてある。 こんなことが公式文書でまとまっていること自体、とてもおかしなことで、キャノンはこの仕様で良し、というスタンスなのでしょうか? ヒートシンクを搭載しない小型のボディサイズにすることを、安定した連続録画時間より優先したということになるのでしょうかね…
また、上の表の下の部分に注目すると、4K 60P映像が30分間連続記録された場合、強制終了され、その後10分のクールダウン期間を設けても、次回の連続撮影可能時間は10分になってしまうということになっています。
キャノンのシネマラインであるXC10はアクティブクーリングシステムを搭載していただけに、今回、似たような方法が採用されなかったことはとても残念なことです。
また、最悪なことにオーバーヒートするか、しないかのしっかりした基準がなさそうです。
例えばですが
短いクリップを2時間くらい、撮り続ける場合はどうなるでしょうか? 連続撮影時間は短くなりますが、録画のスタート/ ストップを繰り返すことでオーバーヒートは防ぐことができるのでしょうか? 万が一そのような撮影スタイルでもオーバーヒートしてしまった場合、次に電源再投入するまでやはり10分待たなければいけないのかも不明です。
キャノンさんが今後、似たようなスペックでヒートシンクを付け加えた新しいシネマカメラでも発売するということでなければ、合点のいかない部分ではあります。
ん? もしかしてそうなのでしょうか? 例えば C100 mk3とか???
即注文する予定でしたが、少し腰が引きかけている自分がいます。