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こんにちは!
今年の7月&8月はおそらくここ10年の間で見ても一番エキサイティングな一眼カメラの発表ラッシュの時期になっております。
その中でも言わずと知れた二大カメラメーカー(Nikonさん、ごめんちゃい)のCanonとSonyのミラーレス一眼(動画機能充実モデル)のガチンコ対決が行われています。 その影でひっそりと今までの市場価値を落としていき、逆に超お買い得になった(あるいはなっていく?)カメラがあります。
また、動画機能充実モデルを買う(あるいは検討する)人たちに敢えておすすめしたい動画撮影専門のシネマカメラがあります。
今回は敢えて、その辺にスポットを当てて記事を書いていきたいと思います。価格帯はEOS R5の価格帯をさまよう、あるいはガッツリ下回るカメラになります。
せっかくなんでベスト10方式にしましょうか。 もちろん僕の独断です。
目次
ベスト10 ハイスピードフレームレート撮影のトレンドを作った英雄
センサーサイズ : APS-C
ダイナミックレンジ :14ストップ
Log撮影: S-log & S-log2
ハイスピード撮影: 最大240fpsから960fps (Atomos Shogun Inferno接続時にProRes Raw 240fps可能)
ビット深度: ボディ内 8ビット記録、外部収録で最大12ビット記録可能
最大解像度: 外部記録で4K
オートフォーカス: 並
ボディ内手ぶれ補正: なし
サイズ感&取り回し :とても大きく、ジンバル撮影にはおすすめできない
バッテリーライフ : NP-F シリーズを使用。 長時間撮影可能
レンズの選択肢 : Eマウント
高感度特性: 中の上
音声入力: XLR バランス X 2チャンネル
素晴らしい点:何よりもハイスピード撮影革命をもたらした革命児、パイオニア、しかも安いくせに外部収録した場合、現行の動画カメラと遜色ない映像が撮れる
残念な点: 外部収録でしか4Kをサポートしないこと。 ビューファインダと操作部分の配置がどう考えてもおかしいこと、大きいこと。
現在の中古市場での価格帯
Ebay、ヤフオク、メルカリ、他、動画機材屋さん等で大体10万円前後で購入可能
ベスト9 往年のシネマカメラ、ハリウッド映画もこれで撮られたこともある
Sony PMW- F3
センサーサイズ : APS-C
ダイナミックレンジ :12.5ストップ
Log撮影: S-log (最終アップデートのリリースで無償で追加できるようになった)
ハイスピード撮影: なし (最大外部収録で60P)
ビット深度: ボディ内 8ビット 4:2:0記録、外部収録で最大10ビット 4:4:4記録可能
最大解像度: 1080P
オートフォーカス: なし、 (オプションのFZズームレンズ SCL-Z18X140装着時のみ可)
ボディ内手ぶれ補正: なし
サイズ感&取り回し :とても大きく、ジンバル撮影にはおすすめできない
バッテリーライフ : BP-U シリーズを使用。 長時間撮影可能
レンズの選択肢 : FZマウント (FZからPLマウントアダプター標準付属)
高感度特性: とても良い (α7Sが出るまではローライトキングと呼ばれていた)
音声入力: XLR バランス X 2チャンネル
素晴らしい点:とても素直でオーガニック/フィルミックな映像が撮れる。豊富なプロフェッショナル入力/出力 機能 (タイムコード、BNC接続、ユーザービット etc)
残念な点: 超重い(もちろん、昔のENGカメラほどではない)PLマウントレンズの値段が高い、レンズアダプターの値段が高い、4K撮影できない(でもアップコンバート可能)
現在の中古市場での価格帯
Ebay、ヤフオク、メルカリ、他、動画機材屋さん等で大体10万円前後で購入可能
ベスト8 幻の一眼スタイル Canon Cinema EOSラインのシネマカメラ
EOS 1D-C
センサーサイズ : フルフレーム
ダイナミックレンジ :12ストップ
Log撮影: C-log
ハイスピード撮影: 60Pまで
ビット深度: ボディ内 8ビット 4:2:2記録
最大解像度: 4K
オートフォーカス: 動画での実用レベルではない
ボディ内手ぶれ補正: なし (ジンバルに搭載できるサイズ感ではある)
サイズ感&取り回し : 良い。基本的には1DX(初代)と一緒
バッテリーライフ : LP-E4シリーズを使用 長時間撮影可能
レンズの選択肢 : EFマウント
高感度特性: 中
音声入力: 3.5mm マイクロフォンジャック
素晴らしい点:C-log搭載でシネマラインを謳っているだけあって、設定をいじくらなくてもフィルミックな映像を撮影可能
残念な点: 外部収録による画質の向上を見込めないこと
現在の中古市場での価格帯
Ebay、ヤフオク、メルカリ、他、動画機材屋さん等で大体25万円前後で購入可能
ベスト7 JVCからひっそり発売された、あまり注目されてないけど面白いカメラ
JVC GY-LS300
センサーサイズ : APSーC
ダイナミックレンジ :12ストップ
Log撮影: J-log
ハイスピード撮影: 外部収録機器接続で4K60Pまで フルHD 120fpsまで
ビット深度: ボディ内 8ビット 4:2:2記録
最大解像度: 4K
オートフォーカス: 動画での実用レベルではない
ボディ内手ぶれ補正: なし (ジンバルに搭載できるサイズ感ではある)
サイズ感&取り回し : カムコーダースタイルで、とても操作しやすい
バッテリーライフ : GY-HMシリーズを使用。 長時間撮影可能
レンズの選択肢 : マイクロフォーサーズマウント
高感度特性: あまり良くない
音声入力: XLR バランス X 2チャンネル
素晴らしい点:革命的なVSM(Various Scan Mapping)を搭載し、どのイメージサークル用レンズでもケラれる事なく撮影できるようになる。また、短焦点レンズをズームレンズのように扱う事ができる
(例:Cマウントレンズを使うときはCマウントのイメージサークルのみをスキャンする事ができる)
残念な点: 外部収録による画質の向上をあまり見込めないこと
現在の中古市場での価格帯
Ebay、ヤフオク、メルカリ、他、動画機材屋さん等で大体20万弱で購入可能
ベスト6 急激に価格下落中のウェディングセレモニーカメラマン御用達カメラ
1DX Mk2
センサーサイズ : フルフレーム
ダイナミックレンジ :13.5ストップ
Log撮影: Log機能なし (ピクチャープロファイルでLogもどきを入れる事はできる)
ハイスピード撮影: 4K/60P フルHD 120fpsまで
最大解像度: 4K
ビット深度: ボディ内 8ビット
最大解像度: 4K
オートフォーカス: タッチオートフォーカスは動画でもかなり使える
ボディ内手ぶれ補正: なし (DJI-Ronin-Sに搭載できるサイズ感)
サイズ感&取り回し : 一眼レフの重厚なボディでやや大きく、重め
バッテリーライフ : LP-E4シリーズを使用。 長時間撮影可能
レンズの選択肢 : EFマウント
高感度特性: 並
音声入力: 3.5mm マイクロフォンジャック
素晴らしい点:防塵防滴で、撮って出しのナチュラルのカラーサイエンスが素晴らしく、ホワイトバランスさえ間違えなければスキントーンはしっかり描写する。オートフォーカスも素晴らしく、ウェディングの撮影などに使用しているカメラマンが欧米では多い。
残念な点: コーデックがMotion Jpegで、サイズ的にかさばること
現在の中古市場での価格帯
Ebay、ヤフオク、メルカリ、他、動画機材屋さん等で大体25万くらいで購入可能
ベスト5 超小型、廉価版シネマカメラ
Sony FS5
センサーサイズ : APS-C
ダイナミックレンジ :14ストップ
Log撮影: S-Log2、S-Log3
ハイスピード撮影:内部収録でフルHD 240fps 外部収録で4K/120P(4秒バースト) フルHD 240fpsまでProRes Rawで記録可能
最大解像度: 4K
ビット深度: ボディ内 フルHD10ビット 4:2:2 / 4K 8ビット4:2:0 外部記録で最大12ビット 4K Prores 120fps可能
オートフォーカス: ソニー純正のレンズだとフェイストラッキングくらいならどうにかできる
ボディ内手ぶれ補正: なし (DJI-Ronin-Sに搭載できるサイズ感)
サイズ感&取り回し : コンパクトで、サイドハンドルやトップハンドルを取り除けば、ほぼほぼ一眼レフカメラと同じサイズになる
バッテリーライフ : BP-Uシリーズを使用。 長時間撮影可能
レンズの選択肢 : Eマウント
高感度特性: 並
音声入力: XLR バランス X 2チャンネル
素晴らしい点:内蔵バリアブルNDフィルターによって、シャッタースピード/絞り/ISOを固定でNDがオートで露出調整してくれる。 Atomos Shogunとのセットで最大4K/120PをProRes Rawで収録可能。 究極のオールラウンダー!
残念な点: (ソニーカメラ全般に言えることだが)設定がやや複雑で、低照度の環境ではノイズが出やすく、オートフォーカスは頼れるほど、素晴らしくはない。あと、カラーサイエンスの問題でスキントーンがうまく表現できない事がある(これはキャノンに比べた場合)
現在の中古市場での価格帯
EbayではRAWライセンス付きのMk1が25万円ほど
ヤフオク、メルカリ、他、動画機材屋さん等でRAWライセンス抜きが大体25万くらいで購入可能
MK2(RAWライセンス付き)に関しては中古で大体40万円前後
ベスト4 往年の名機、シネマラインのベーシックモデル
キャノン C100 Mk2
センサーサイズ : APS-C
ダイナミックレンジ :12ストップ
Log撮影: C-Log
ハイスピード撮影:フルHD 60Pまで
ビット深度: フルHD 8ビット 4:2:0
最大解像度: フルHD (4Kセンサーからのオーバーサンプリング)
オートフォーカス: デュアルピクセルオートフォーカス内蔵でフェイストラッキング可能
ボディ内手ぶれ補正: なし (DJI-Ronin-Sに搭載できるサイズ感)
サイズ感&取り回し : コンパクトで、サイドハンドルやトップハンドルを取り除けば、ほぼほぼ一眼レフカメラと同じサイズになる
バッテリーライフ : BPシリーズを使用。 長時間撮影可能
レンズの選択肢 : EFマウント
高感度特性: 中の上
音声入力: XLR バランス X 2チャンネル
素晴らしい点:4KセンサーからダウンサンプルされたHD画質はアップコンバートしても遜色のないシャープな映像を作り出す。デュアルピクセルオートフォーカス採用でワンマンオペレーションでも心強い。
残念な点: 4K収録できない点、8ビット4:2:0記録な点、外部収録で画質が大幅に向上しない点
現在の中古市場での価格帯
ヤフオク、メルカリ、他、動画機材屋さん等で大体16万くらいで購入可能 (僕は12万円で手に入れました)
ベスト3 日本ではほとんど無名のカメラ
Zcam E2-M4
センサーサイズ : マイクロフォーサーズ
ダイナミックレンジ :13から15ストップ 、WDR(ワイドダイナミックレンジモード)で16ストップ
Log撮影: Z-Log
ハイスピード撮影: ボディ内 4K 10ビット 160fps
ビット深度: ボディ内10ビット 外部収録 12ビット RroRes RAW記録をAtomos Ninja V経由で可能
最大解像度: 4K
オートフォーカス: マニュアル推奨(しかしアプリのアップデートでiPhoneやiPadでのタッチフォーカスが可能になる可能性あり)
ボディ内手ぶれ補正: なし (DJI-Ronin-SCに搭載できるサイズ感)
サイズ感&取り回し : コンパクトで、手のひらに乗ります。
バッテリーライフ : Sony NP-F960系 長時間撮影可能
レンズの選択肢 : マイクロフォーサーズ/EF/などインターチェンジャブル
高感度特性: 中の上/デュアルネイティブISO搭載
音声入力: 3.5mm ステレオマイクロフォンジャック/ デュアルチャンネルXLR入力可能なポートを装備(別途ケーブルを繋げればXLR入力可能)
素晴らしい点:とにかく小さく、コンパクトでモジュラーなスタイルはミニREDと呼ばれるくらいです。また、画質もきめ細やかで、フィルミックです。ボディ内で4K/160fpsができて、別途用意されたマウントオプションではFS5のようなバリアブルNDを搭載することも可能です。
残念な点: マイクロフォーサーズセンサーのクロップファクター(スピードブースターで解消可能)、標準でしっかりしたディスプレイがついて来ないこと。(逆に外付けモニターをつけるためのいろんな工夫が施されており、決して悪いことではないかもしれない)
新品で1499$(16万円程度)
ベスト2 Fujifilmのエース機
X-T4
センサーサイズ : APS-C
ダイナミックレンジ :F-Log撮影時に14ストップ
Log撮影: F-Log
ハイスピード撮影: ボディ内 4K 10ビット 60fps / FHD 240fps
ビット深度: 10ビット
オートフォーカス: PDAF対応で瞳AFも可能、動画でのオートフォーカスの追従はかなり精度が高い
ボディ内手ぶれ補正: あり
サイズ感&取り回し : APS-C ミラーレス標準のサイズなのでとてもコンパクト
バッテリーライフ : NP-W235 バッテリーグリップを使えば長時間撮影可能
レンズの選択肢 : Xマウント
高感度特性: 中の上
音声入力: 3.5mm ステレオマイクロフォンジャック
素晴らしい点:8K RAWとフルフレームが必要なければこの機種にたどり着くかと…
ローリングシャッターもあまりなく、フジのカラープロファイルのエテルナ搭載でフィルミックな色調も撮って出しが可能。 4K/60P、10ビット、ハイスピード撮影、ボディ内手ぶれ補正内蔵、強力な動画用オートフォーカスなど、全て揃ってます。
残念な点: 音声入力がマイクロフォンジャックなのと、バッテリーグリップ経由でのイヤフォン音声モニタリング出力なこと(USB-Cからアダプタ経由でもモニタリングは可能)
新品でAmazonで20万円程度
Fuji X-T4 4K Handheld Low Light Samples | Toronto from Patrick Tomasso on Vimeo.
FUJIFILM X-T4 (XT4 : First Walking) from Hideki Shiota / FILM EI on Vimeo.
ベスト1 今でもバリバリ現役のあのカメラ
Canon C200
センサーサイズ : APS-C
ダイナミックレンジ :最大15ストップ (Cinema RAW Light使用時)
Log撮影: C-Log 2 & 3
ハイスピード撮影: フルHD 120fps
ビット深度: 12ビット (RAW撮影時)
ボディ内手ぶれ補正: なし (DJI-Ronin-Sに搭載可能)
サイズ感&取り回し : シネマカメラの一般的なサイズ感 / 大きいですが、ワンパッケージで全てが揃っているのでリグを組む事を考えると、こちらの方が有効なこともあるでしょう。
バッテリーライフ : Canon BP系 長時間撮影可能
レンズの選択肢 : EFマウント
高感度特性: 中の上
音声入力: XLR バランス X 2チャンネル
素晴らしい点:Cinema RAW Lightで撮影された映像は美しいの一言です。このクラス、価格帯のシネマカメラとしては一番人気でオートフォーカスも優れているのがいいですね。
残念な点: RAW記録以外では8ビット4:2:0の記録しかできないので中間の10ビット撮影ができれば良かったと思います。外部出力でも10ビット記録できないのは残念。 ファイルサイズはRAW撮影時に膨大になる事は覚悟しておかなければいけません。
Ebay、ヤフオク、メルカリ、他、動画機材屋さん等で大体50万で購入可能、値段はじりじりと下がっています。
"Harriette" - Quick C200 Test from Peter Borrud on Vimeo.
The Dancer - Canon C200 Raw from William Knights on Vimeo.
さあ、ここまででいったん終了です。
このリストは実は自分のために作りました。
なぜならEOS R5に50万円を使う事が妥当なのかを再検討するべきだと思ったからです。
リストの中のカメラには僕が所有してたカメラが3台あります。(Sony F3, Canon C100 Mark2, Sony PXW-FS5)
使用している時は動画専用機ならではの利便性をたくさんもたらしてくれました。
例えばNDフィルター、XLR音声入力、トップハンドル、サイドグリップ
このようなものはミラーレス一眼で撮影するときには付いてこないのでリグを組む事があります。 組んでしまえばそれで良いのですが、シネマカメラのワンパッケージ感には到底及びません。
そして、他の視点から見た場合、ミラーレスカメラでも、例えばFujiのX-T4などはフルフレームではないけれども基本的な部分は全て抑えていて、R5に負けずに劣らずのクオリティの撮影が可能です。約半分くらいのお値段で…
僕がこのリストを作ってみて思ったのは、X-T4とZcam E2を一緒に買ってもR5の値段より全然安いという事です。
R5、素晴らしいカメラに違いないのでしょうけど、それが本当に50万円を出す価値のあるものなのか、再検討することにします。
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